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韓流20周年ヒストリー
2007年ー2011年 イケメンや地上波放送がブームを活発化

 ブームから約3年で韓国ドラマはまた進化を遂げ、第2次韓流ブームに突入する。それまで定番だった記憶喪失や難病、出生の秘密、身分差恋愛といった要素を盛り込んだ悲恋ものは影を潜め、キラキラした明るいラブコメディが増えていく。そうした作品から新たなスターも誕生した。2006年の『宮〜Love in Palace〜』のヒットで人気を高めたK-POPアイドル出身のユン・ウネは、翌2007年の『コーヒープリンス1号店』で演じたイケメンぞろいのカフェで男装して働くヒロイン役が当たり役になった。また、相手役を務めたコン・ユがブレイク。『パラサイト 半地下の家族』で知られるイ・ソンギュンも認知度を高めた。
 2009年には、日本漫画を原作にした『花より男子〜Boys Over Flowers』がドラマ化。すでにSS501として人気を得ていたキム・ヒョンジュンを含む、イ・ミンホ、キム・ボムといったF4メンバーを演じた若手イケメンたちに日本でも注目が集まった。“イケメン”はすでにこの時期、ドラマの必須アイテムになっており、同年その名もずばり『美男〈イケメン〉ですね』が登場。イケメンぞろいのバンドに男装して加わったヒロインとバンドリーダーの恋を描いた、漫画のような内容だが、人気脚本家コンビのホン姉妹によるオリジナル作品という点で画期的だった。ただ、韓国放送時はイ・ビョンホン主演の大型スパイアクション『IRIS [アイリス]』が同時間帯トップの人気を得たこともあり、視聴率的には振るわなかった。それが、日本では空前のヒットとなる。
 2010年からフジテレビでスタートしたドラマ枠『韓流α』が、新たな韓流人気を底上げするのに大いに貢献。『美男〈イケメン〉ですね』もこの枠で放送されたことで人気に火が点いた。オレ様キャラの主人公を生き生きと演じたチャン・グンソクが大ブレイクし、日本だけでなく“アジアのプリンス”として熱狂的に支持されるようになった。ヒロインのパク・シネや、バンドメンバー役のジョン・ヨンファ(CNBLUE)、イ・ホンギ(FTISLAND)も人気上昇。同枠ではほかに多数のヒット作が放送され、『華麗なる遺産』や『製パン王キム・タック』のように、主演俳優が来日してのイベントも開催されて多くのファンを集めた。
 こうして、さらに裾野が広がった韓流人気はドラマを制作する側にも当然多大な影響を与えた。韓日共同によるプロジェクトが多数立ち上がり、以前は出来上がった韓国ドラマを購入していた日本側だったが、制作の前段階で投資を行って、日本の視聴者層にアピールするような内容を積極的に提案するケースも出てきた。それに伴って日本ロケが増えたのもこの時期の大きな特徴だ。経済効果を期待した自治体によるロケ誘致が地方を中心に活発化。『IRIS [アイリス]』のロケ地となった秋田に“聖地巡り”をする観光客が多数押し寄せて話題となったように、実際にもその効果のほどを印象付けた。また、新しく魅力あふれるスターが次々に出現。俳優だけでなく、K-POPスターも存在感を増していき、アイドル全盛期の幕開けで次の局面を迎えることになる。

この時期目立った出来事をダイジェストで紹介

●ドラマイベントの増加

スター個人だけでなく、ドラマのファンイベントやコンサートが盛んに。

●時代劇人気の定着

さまざまな時代劇が放送されて主役俳優も人気に。

●日本で撮影されたドラマ多数
●K-POPアイドルの日本進出が本格化
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